緑内障のレーザー治療について

緑内障の治療には、点眼薬による治療、レーザー治療、手術など様々な方法があります。その中でレーザー治療は、点眼薬だけでは十分な効果が得られない場合や、手術までは必要ない患者さんに適した治療方法です。
大阪市鶴見区・今福鶴見にある大阪鶴見まつやま眼科では、緑内障のレーザー治療として「マイクロパルス線維柱帯形成術(MLT: Micropulse Laser Trabeculoplasty)」を行っています。
なお緑内障のレーザー治療は入院の必要がなく、日帰りで受けられます。
マイクロパルス線維柱帯形成術(MLT)
MLTは従来のレーザー治療と比べて低侵襲で、組織へのダメージが少ない治療方法です。
MLTは、マイクロパルスレーザーを用いて線維柱帯に照射し、房水の流出を改善させることで眼圧を下げる治療方法です。従来のレーザー治療とは異なり、組織に熱損傷を与えることなく治療を行うことができます。
適応となる患者さん
MLTは以下のような患者さんに適しています。
- 開放隅角緑内障の方
- 点眼薬だけでは十分な眼圧コントロールが得られない方
- 点眼薬の使用が困難な方
- 従来のレーザー治療で効果が不十分だった方
など
期待できる効果
MLTには以下のような効果が期待できます。
眼圧の低下
通常、2~4mmHg程度の眼圧低下が期待できます。これにより、緑内障の進行を遅らせることができる可能性があります。
点眼薬の減量
治療効果が良好な場合、使用する点眼薬の種類や回数を減らせる可能性があります。これにより、点眼による負担や副作用のリスクを軽減できることがあります。
緑内障のレーザー治療の特徴
MLTには以下のような特徴があります。
日帰りで受けられる
治療は外来で行うことができ、日帰りで受けられます。入院の必要がないため、患者さんの負担が少なく、日常生活への影響も最小限に抑えられます。
低侵襲な治療
従来のレーザー治療と比べて組織へのダメージが少ないため、治療後の不快感や合併症のリスクが低くなります。
繰り返し治療が可能
効果が減弱した場合でも、再度治療を行うことができます。これにより、長期的な眼圧コントロールの維持が期待できます。
治療の流れ
STEP 01
術前準備
眼圧上昇を抑える点眼薬と麻酔点眼を行います。これにより、治療中の不快感や術後の眼圧上昇を予防します。
STEP 02
レーザー照射
患者さんは座位の姿勢で、医師が顕微鏡を用いてレンズ越しに線維柱帯へレーザーを照射します。治療時間は通常5~10分程度です。
STEP 03
術後処置
治療後、再度眼圧上昇を抑える点眼を行います。これにより、術後の眼圧上昇を予防します。
STEP 04
経過観察
翌日と1週間後に診察を行い、眼圧や副作用のチェックを行います。その後も定期的な通院が必要です。
注意点
- 効果の個人差:約80%の患者さんに効果がありますが、20%程度の患者には効果がない場合があります
- 一時的な症状:結膜充血、霧視、頭痛などが3日間~1週間程度続くことがあります
- 一過性眼圧上昇:レーザー照射による炎症で一時的に眼圧が上昇することがあります
- 定期的な通院:治療後も定期的な通院が必要です
など