⽩内障⼿術併⽤眼内ドレーン

⽩内障⼿術併⽤眼内ドレーン

「iStent inject W」について

「iStent inject W」について

iStent inject W(白内障手術併用眼内ドレーン)は、白内障と緑内障を同時に治療する手術方法です。この手術では白内障の治療と同時に極小のチタン製デバイスを眼内に挿入し、眼圧を下げる効果が期待できます。

大阪市鶴見区・今福鶴見にある大阪鶴見まつやま眼科では、この効果的な治療方法を導入し、患者さんの負担を軽減しながら、より効果的な治療を提供しています。日帰り手術で行えることで、患者さんは リラックスできる環境で術後の回復に専念でき、また早期に日常生活に戻れるというメリットがあります。

低侵襲緑内障手術(MIGS)とは?

低侵襲緑内障手術(MIGS:Minimally Invasive Glaucoma Surgery)は、従来の緑内障手術と比べて患者さんへの負担が少ない新しい手術方法です。

“目の内側”からの侵襲の少ない手術

MIGSの特徴は、目の内側から行う手術であることです。従来の緑内障手術は目の外側から大きく切開して行っていましたが、MIGSでは目の内側からアプローチするため、傷口がとても小さくなります。

具体的には、線維柱帯という目の中の組織に働きかけ、房水の流れを改善します。線維柱帯は目の中の水(房水)の排出口近くにあるフィルターのような組織で、ここが詰まると眼圧が上がってしまいます。MIGSはこの線維柱帯の働きを改善することで、眼圧を下げる効果があります。

MIGSは手術時間が短く、合併症のリスクも低いため、患者さんの負担が少ない治療方法と言えます。

進化する緑内障の手術

MIGSの登場により、緑内障手術は患者さんにとってより受けやすいものになりました。従来の緑内障手術は大がかりで負担の大きいものでしたが、MIGSは白内障手術と同じように低侵襲で行えるようになりました。

具体的には、白内障手術に追加してわずか2~3分程度で完了する手術も可能になっています。例えば、当院で行っているiStent inject Wを用いた手術がその一例です。

当院の院長は、大学病院や基幹病院での経験を活かし、これらの先進的な手術技術を積極的に取り入れています。緑内障治療の進歩は日進月歩であり、患者さんにとってより安全で効果的な治療方法が次々と登場しています。

緑内障でお悩みの方、または白内障の手術を予定されている方で緑内障の心配がある方は、これらの新しい治療方法についてぜひご相談ください。患者さんお一人おひとりの状態に合わせて、最適な治療方法をご提案いたします。

適応となる患者さん

iStent inject W(白内障手術併用眼内ドレーン)は、以下のような方に適しています。

  • 白内障と緑内障を併発している方
  • 点眼薬による治療だけでは眼圧コントロールが難しい方
  • 複数の点眼薬の使用が負担になっている方
  • 緑内障の初期から中期の段階の方
  • 認知症などで点眼治療の継続が難しい方
  • 点眼薬にアレルギーがある方
  • など

 
ただし、緑内障の種類や進行度合い、全身状態によっては適応とならない場合もあります。詳しくは診察の際にご相談ください。

意外と多い白内障と緑内障の合併

白内障と緑内障は、どちらも年齢とともに発症リスクが高まる眼疾患です。実際に、両方の疾患を併発している患者さんは少なくありません。

統計によると、40歳以上の方の約20人に1人が緑内障だと言われています。また医療技術の進歩により、緑内障の早期発見が可能になってきたことで、診断される患者さんの数も増加傾向にあります。

緑内障の治療において重要なのは、早期発見・早期治療です。緑内障は進行性の疾患であり、一度失われた視機能を取り戻すことはできません。そのため、症状が軽いうちに治療を始めることが大切です。

治療の基本は眼圧を下げることです。まずは点眼薬による治療を行い、効果が不十分な場合は手術を検討します。早い段階で適切な治療を始めることで、視機能の低下を最小限に抑えることができます。

年齢を重ねるにつれて自覚症状が強くなる可能性があるため、定期的な眼科検診を受けることをおすすめします。

「iStent inject W」で期待できる効果

iStent inject W(白内障手術併用眼内ドレーン)では、以下のような効果が期待できます。

眼圧の低下

iStent inject Wは、目の中の水(房水)の流れを改善することで眼圧を下げます。これにより、緑内障の進行を抑える効果が期待できます。

点眼薬の減量

手術後は、使用する点眼薬の種類や回数を減らせる可能性があります。これにより、点眼の負担や薬の副作用のリスクを軽減できることがあります。

視機能の改善

白内障手術と同時に行うため、白内障による視力低下と緑内障による眼圧上昇の両方に対処できます。

「iStent inject W」の特徴

iStent inject W(白内障手術併用眼内ドレーン)には、以下のような特徴があります。

日帰り手術を受けられます

入院の必要がなく、日帰りで手術を受けられます。これにより、患者さんはご自宅でリラックスして術後の回復に専念でき、早期に日常生活に戻ることが可能になります。

低侵襲な手術

白内障手術の切開創を利用するため、追加の切開が不要です。これにより、手術による負担が少なく、回復も早いのが特徴です。

短時間での施術

iStent inject Wの挿入は、白内障手術に追加で2~3分程度で完了します。

自然な眼圧調整

自然な眼の構造を利用して眼圧を下げるため、過度な眼圧低下のリスクが少ないです。

白内障と緑内障の同時手術:患者さんの負担を軽減

白内障と緑内障の同時手術:患者さんの負担を軽減

当院では、白内障と緑内障の同時手術を積極的に行っています。

この同時手術の大きなメリットは、緑内障点眼薬の使用本数を減らせる可能性があることです。緑内障の治療では、複数の種類の点眼薬を使用することが多く、高齢の患者さんにとっては大きな負担となっています。

同時手術を受けた多くの患者さんが、「点眼の回数が減って楽になった」とおっしゃっています。特にご高齢の方にとっては、点眼の負担が減ることでQOL(生活の質)が向上します。

また、1回の手術で白内障と緑内障の両方を治療できるため、手術の回数を減らせることも大きなメリットです。

当院では、患者さんお一人おひとりの状態を慎重に評価し、最適な治療方法をご提案しています。白内障と緑内障でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

治療の流れ

STEP 01

術前検査と説明

詳細な目の検査を行い、手術の適応を確認します。手術の内容、効果、リスクについて詳しく説明します。

STEP 02

白内障手術

通常の白内障手術を行います。局所麻酔で行うため、痛みはほとんどありません。

STEP 03

iStent inject Wの挿入

白内障手術直後に、専用の器具を使ってiStent inject Wを挿入します。

STEP 04

術後管理

手術翌日の診察後から点眼治療を開始します。定期的な通院で、眼圧や目の状態をチェックします。

注意点

  • 効果には個人差があり、すべての方で点眼薬が不要になるわけではありません
  • 稀に、出血や炎症などの合併症が起こる可能性があります
  • 手術後も定期的な通院と検査が必要です
  • 症状や経過によっては、追加の治療が必要になる場合があります
  • など

 
iStent inject W(白内障手術併用眼内ドレーン)は、白内障と緑内障を同時に治療できる画期的な方法ですが、すべての方に適しているわけではありません。手術を検討される際は、詳しい検査と診察を行い、患者さんお一人おひとりに最適な治療方法をご提案いたします。ご不明な点やご心配なことがありましたら、遠慮なくご相談ください。

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